衝動的殺人・心神喪失

衝動的殺人・心神喪失

衝動的殺人や、殺人の記憶がない「心神喪失」状態というのは、深く憎んでいた相手がいて、その憎悪故に殺人に至った、というケースとは違います。

そのような殺人犯は、普段、殺意を自覚して過ごしていたわけではありません。

では何故、衝動的に殺人を犯す結果になるのでしょうか?

また、心神喪失状態になる、というのは、どういう状態なのでしょうか?

まず、下の図をご覧ください。

意識の三重構造

人には意識の状態のほかに、意識と無意識の中間、無意識の状態があります。

「犯行時の記憶がない」という殺人犯の場合、確かに自分が意識する限りでは、「人は殺してはいけないもの」という強い認識があったのだと思います。

しかし、実際のところは、被害者に対する憎悪の気持ちを拭い去れていなかったのでしょう。

更に、無意識の状態、この状態は、自分でも手のつけようがない難しい部分なのですが、「本当は殺してやりたい」という気持ちが存在していたのだと思われます。

ですから、総合的に見ると「殺意を理性でコントロールしていた状態」です。

このような状態なら、私たちは誰でも経験すると思います。

但し、法を犯さないように、普段の私たちは、そういう気持ちを理性で処理して生きているのです。

それが、被害者の唐突な一言、偶然などが重なり、気づいたら無意識の自分が出てきて殺してしまった・・・。

そういうことも、実際にはあり得ます。

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